この選挙区が熱い!-上伊那郡区
長野県議選が3日、告示となった。26のうち16選挙区で9日間の選挙戦に突入。中でも上伊那郡区(定数2)には4人が立候補、辰野町の元町長と前町長が告示前から‘因縁の対決’の様相を呈して激戦を展開している。
同区に立候補したのは届け出順に、寺平秀行氏(40)=民主・新、矢ケ崎克彦氏(72)=無所属・新、小林伸陽氏(71)=共産・現④、垣内基義氏(65)=自民・現③の4人。垣内氏は辰野元町長で1期4年を務めたが、2期目に4期16年を在任した同前町長の矢ケ崎氏に町長選で敗れた。これにより垣内氏は県議選に回った形だ。矢ケ崎氏は一昨年の町長選を前に、一旦政界引退を表明したものの、反垣内派による支援者から復帰を促されて県議選への出馬を決断した。
同区は典型的な地域分断型の選挙区で、真ん中に伊那市と駒ケ根市を挟んで、北部の辰野町と箕輪町、南箕輪村、南部の宮田村や飯島町、中川村に分かれている。有権者数は北部と南部が2対1の割合だ。しかも寺平氏と小林氏は共に箕輪町の在住。北部に4人が集中しているため、選挙戦の激しさに輪を掛けている。
保守分裂の様相も呈して告示前は、一方の陣営が新聞コピーや知事後援会報を巧みに使った事前チラシを大量配布するなど激しい前哨戦を展開。それに呼応して小林氏が徹底的に地盤固めに入ったほか、前回の減税日本から民主公認となった寺平氏も追い上げるなど、‘北部戦争’は年明けからヒートアップするばかりだった。
統一地方選の低投票率が予想される中、冷静に候補者を判断するであろう上伊那郡内の有権者は関係者の過熱を余所に、4月12日の投票日には県議2人に誰を選択するのだろうか…。
塩尻市南部で隣接する県議選・上伊那郡区の選挙戦が過熱気味
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