こんな候補は要注意!-投票への視点
あす26日は統一地方選後半の投票日である。その前日の25日は選挙戦の最終日でもあり、立候補者は最後の訴えに声をからす。投票日を前に、議員選挙について見落としてはならない視点を述べてみたい。塩尻市は市議会議員選挙でもあるので、それも例証する。
基本的に議会は、首長との関係性から二元代表制の一方の議決機関である。首長が提出する予算や決算、条例等を審議し、議決する。ここから、行政のチェック機能と市民代表たるバランス感覚が要諦になる所以だ。行政に比べ議会事務局スタッフが著しく少ないこともあり、議員提出の議案が 殆どないのが通例。また、行政の政策決定プロセスが不透明であるため、候補者による「これをやりました」「あれもやりました」が選挙戦で横行する。だから、現職候補の場合、その実績には十分に懐疑する必要がある。
塩尻市議選の選挙公報をみると、「地方創生」や「子育て支援」「産業振興」「地域づくり」等のキーワードが並ぶ。それらを基に、方向性を示すが、具体的な提案の明示はない。昨年の12月定例会で議決した議員報酬の増額や政務活動費の廃止、議員定数の減員に対し、誰一人として言及していない。いずれも市長提案に基づくため、自らの事案ながら消極的な態度が垣間見える。多くの遊説車から「皆さんの声を市政に届けます」との呼びかけが響く。本当にそうなのか、市長と対峙してもその姿勢を貫けるのか。その信念と矜持を持つ候補者を見極めて、26日は清き一票を投ずべきだろう。
選挙公報裏面にある投票呼びかけのコピー。それには何よりも候補者の見極めが肝心だ
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