統一地方選の後半戦は如何に!

前塩尻市議会議員 小野光明

2015年04月20日 14:39

 長野県内でも19日、統一地方選の後半戦が始まった。諏訪市長選は新人の女性(56)が無投票で初当選。茅野市長選は2期目の現職(61)と新人(60)の一騎打ち。松本、岡谷、諏訪、塩尻の6市議選は選挙戦に。駒ケ根は定数と同じ立候補者により無投票で15人の当選が決まった。「地方創生」や「人口減少」が地方自治の政治課題に浮上する中、選挙戦の低調ぶりは否めない。
 20日付の信濃毎日新聞には、‘社物’の「長野マラソン特集」が全紙サイズで本紙を覆っていたものの、1面トップは「諏訪市長に金子氏 県内初の女性市長 24年ぶり無投票当選」。2面には「転機の諏訪 課題山積」の解説記事。一方、その肩には「7市議選 女性候補者比率が低下」の分析記事。全体の立候補者数に占める女性の割合は15・1%。前回の17・8%から2・7㌽下回った。女性比率は1971年以降、上昇していたが、減少に転じたことを報じている。
 前半の県議選諏訪市区(定数1)から見通すと、こちらには3氏が立候補。1氏は前回の同市長選に出馬しながら、県議選に鞍替え、市長選の一騎打ちを避けた格好。一時、地方紙経営者の名前も取り沙汰されたが、立候補には至らなかった。いずれも、金子氏の地盤の強さに対抗できないとの判断だろう。諏訪湖周の元首長によれば、「諏訪地方を良くするのも悪くするのも諏訪市のリーダーシップだ」とする。広域的課題の国道20号バイパス、JR中央東線高速化、6市町村合併はいずれもその政治手腕が左右してきたとの認識だ。さて、県内初の女性市長は今後、どんな手腕を発揮するのか…。
 一方、塩尻市議選はどうか。県紙地域面には「市政チェック機能果たして」、地域紙には「低い関心 訴え工夫 人口対策 大きな課題に」の見出しが躍る。首長と議会の二元代表制のあり方をはじめ、議会のチェック&バランス、昨年12月定例会で議決した議員報酬の増額と政務活動費の廃止等。本質的な論戦が十分になされるのか。端的に云えば、市長に対するスタンスとその信念を見極める必要がある。誰のための市政なのか、有権者ひとり一人の政治的な眼力が試される選挙であろう。

信毎web:諏訪市長に金子氏 県内初女性市長 茅野市長選は現新対決

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