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〚しおじり行脚考記17〛~JR鉄路トライアングル~

 鉄道面から‘交通の要衝’である塩尻を象徴する地点でもある。写真は宗賀桔梗ヶ原の高層住宅から撮影したもの。鉄路の左側が新設路線の中央西線、右側が旧路線。写真奥の二つのビルの間には中央東線が走る。左側路線を500m程進むとJR塩尻駅がある。これらのレールがちょど三角形のトライアングルのような形に。現在の場所に移転した同駅は昭和57年5月17日の開業、今年で32年目を迎える。塩尻市のまちづくりにおいても、塩嶺トンネル工事を含めて劇的な社会環境の変化をもたらした歴史的な事業だった。
 塩尻市誌によると、塩尻駅移転や塩嶺トンネルの完成により、中央西線のスイッチバック運転が解消されたのをはじめ、塩尻-岡谷間が辰野経由の従来より普通列車で34分短縮して11分、特急だと塩尻-新宿間が20分短縮して運行されるように。これに伴い、塩尻-辰野間は1両編成のミニエコーによる代替運転となった。
 この塩嶺短絡ルートは昭和41年11月、旧国鉄理事会で決定、当初の完成予定は同46年3月だった。しかし、同ルートに関して、塩尻市を含め地元に何ら相談もなかったことに反発も。同トンネル工事で同50年6月、掘削中に大量の異常出水があり、工事が1年余り中断。また新駅の移転問題や新駅周辺の都市計画策定などもあり、最終的には国鉄の見込みより11年余遅れて新駅の開業となった。
 一方で、新駅の移転計画に伴い、駅の東側と西側で区画整理事業も進むことになるが、地下S字カーブのような幹線道路の敷設に見る通り、同事業の反対等により東西の計画で整合性のミスマッチが大きく派生したことも伺わせる。
 ところで、JR塩尻駅の乗客数は平成23年度、138万人余で前年度に比べて約3万人の増。旧駅時代の昭和42年度はピークと思われる約163万人。マイカーの普及や高速バスの利用等により、長期的には減少傾向にある。どんなにリニアをはじめ高速交通網が発達しても、最も身近な‘市民の足’である鉄道の公共交通は未来永劫存続してほしいと願うばかりである。  
— 場所: JR塩尻駅西・宗賀桔梗ヶ原
〚しおじり行脚考記17〛~JR鉄路トライアングル~
(写真より下の地図の方が一目瞭然ですね)
 
地図はこちら




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